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空き巣

ひどい目に遭いました。

 

空き巣

4月30日に、所用で夕方四時から七時半まで家を空けたのですが、その間に空き巣の被害に遭いました。

帰宅したら、家の中はありとあらゆる引き出しが引き抜かれ、中身が床中に散乱しておりました。すぐに110番をしたところ、「何も触らず、現状を維持したまま待つように」という指示をいただきました。まず警察官の方が三名来られて、物色された散乱状況の概略を、大まかに記録し始めました。リビング、子どもの遊び部屋、子どもたちの個室の荒れ方が特にひどく、それらをノートにメモ(このメモをもとに、後に正式な被害届と調書が作成されました)していました。警察官がまず探したのは足跡。これは、これから家人もうろうろするし、警察官も捜査のために部屋を歩き回りますから、足跡が真っ先に失われてしまうからだそうです。あいにく土足ではなく靴を脱いで入ったらしく、目だった足跡はありませんでした。そこで、マグライトを床に置き水平に床面を照らして、浮かび上がる床の埃の中から足跡の痕跡を探していました。それらしいものがあれば、メジャーを横に置いてデジカメで撮影していました。

通帳、カードは無事だった

家内の機転で、通帳類、実印、家の登記簿は別々の場所に、しかもおもちゃなどの中にしまってあったので無事でした。引き出しの中でも、ラベルを貼って、「○○のスボン」とか「○○の英語教材」などと書いてあるものには、犯人は手を付けていませんでした。意外です。ラベルを貼るだけで魔除けの札のように効果があるとは思いませんでした。これは、空き巣の犯行時間が五分から長くても十五分で、一分一秒を争うため、衣服だのおもちゃだのと名前がついている引き出しは、金品が入っている可能性が低いと判断してスルーするからだとか。

そのかわり、封筒、ご祝儀袋のたぐいは、ことごとく破かれ、中を確かめたようです。しかしお金はまったくいれてありませんでしたので、空振りです。ざまあみろ。(笑) 結局、現金被害はぼくの部屋にあったお小遣いの二万円(涙)と、長女が机の上に置いていた、先日誕生日に親戚からもらった現金五千円だけでした。

どうもプロらしい

しかし、エレキギター、デジカメ、ビデオカメラ、Wiiなど、売れば結構な額になるものは全部置いていきました。警察官の話では、このように現金一本槍で漁るのはプロだそうです。換金しなければならない品はそれだけ足が付くリスクを負うため、プロは手を出したがらないとか。

これが、素人の悪ガキなんかだと、もっぱらDVDレコーダーやデジカメ、ゲーム機など電化製品を持っていく傾向にあるそうで、この場合は、金儲けではなく、自分が使いたいものを盗んでいくとか。

せっかく押し入ったのに現金が二万五千円しか手に入らず、泥棒も頭に来たのでしょう。パソコンを一台盗んでいきました。これが運命の分かれ道で、盗ったのが、子どもがネットをするのに使っているノートパソコンだったのが幸いでした。(痛いことは痛いけど……汗)もしぼくの部屋のパソコンのほうを選んでいたら、こうやってブログなんか書く事はできなかったでしょう。ちなみにそのノートパソコンは四年前に購入したものですが、警察では時価を一年ごとにだいたい半額に下がっていくという風に計算するようで、時価二万という被害金額に決まりました。(とほほ……二十一万もしたのに)ということで、被害総額は、現金とパソコンで四万五千円。

ぼくはメモ魔なのですが、自分でも何の役に立つんだろうと疑問に思いつつも、盗まれたノートパソコンの製造番号を控えておりました。ところが、これがあるのとないのでは大違いだそうです。ちなみに、ほとんどの人の場合、パソコンを盗まれたとき、型番は分かっても製造番号までは分からず、これでは打つ手がないのだそうです。製造番号が分かると、質屋などに持ち込まれた場合に照合できるため、より戻ってくる可能性が高いそうです。

ここで応援の警官三名が到着。狭い我が家に六名も警官が来て下さって、何だか恐縮しました。それから本格的な捜査と共に調書作成の作業が始まりました。みんな腰に拳銃を差しており、(おーニューナンブだ。触らせてもらえないだろうか。ついでに二、三発撃たせてもらえないだろうか)などと不埒な妄想を膨らませていました。まず侵入経路と手段の特定。リビングのベランダの窓は、二箇所のロックが内側の中程と最下部にあるのですが、犯人は、まさにその箇所のガラスに直径たった三センチほどの穴を穿ってロックを外していました。これは近所に知られぬよう、破壊音を最小にするために、必要最小限の穴を鋭利な道具で一発であけたということらしいです。これもプロの証し。

とくに、ガラス戸下部のロックは、窓ガラスの縁からロックまでがちょっと離れていて、これを外すためには、何か、巧妙に曲がっていて、しかも先端に引っかける事の出来るパーツのついたものでなければ無理。さらに言えば、外からはどこにロックがあるのか見えないのです。警官の話では、これは、色々な窓をよく知っていて、窓を見ただけでどこにロックがあるのか分かっている人間の仕業。しかも、下部のロックを外すために専用の道具を持参してきている……やはりプロ。

素人が押し入る場合は、周りに音が響こうがかまわず漬け物石みたいな鈍器でガラス全体をどっかーんと割っちゃうそうです。むしろそういうケースの方が多いとか。

鑑識

そして登場しました。鑑識グッズ。犯人が触ったとおぼしき箇所をくまなく粉(なんだろう。ヨウ化銀かな)をブラシで塗って、ゼラチン紙に写し取っていました。それから、ぼくの家内、中三の長女の三人が指紋を採られました。ただ指紋をペタペタ押すんじゃないんですね。まず横方向にぐるりと回して押しつけた指紋、縦方向につま先立つように押しつけた指紋。それらを五本指それぞれについて。次に指を四本揃えて、指先から根本までの指紋、手の平の掌紋を取られました。家の内部から採取された指紋を後で、家族の指紋と照合し、どれにも当てはまらないものを洗い出すそうです。ちなみに指紋を付けるのは、薬品(不明)の入っているゴムパッドに指をあて、それを親指とか人差し指と書いた用紙に押しつける。すると紙のほうにも別の薬品が入っていて、指紋を押しつけると、化学反応でやがて黒く変色します。指は黒くならない。

それから被害届と調書を作成したのですが、どこに置いてあった何を盗られたのかを記録していくんですね。ところが、これが一筋縄ではいかなくて、モノの呼び名を警察とぼくら被害者との間で一致させなければならないのです。たとえば盗まれたノートパソコンはリビングの小さな折りたたみテーブルの上に置いてあったのですが、我が家に折りたたみテーブルは三つあるために、単に「テーブル」ではだめなのです。

「このテーブルは何テーブルですか」と聞かれて、う~~ん。家内が「座卓と呼ぶことにしましょう」と言って、調書には、「居間の座卓にあったノートパソコンが盗難」と書かれました。「あとで連絡することもあるので、これを座卓と呼ぶことを忘れないで下さい」と言われました。その他、リビングには、似たような収納ダンスが三つあるんですが、そのうち二つから指紋が検出されたため、それらをそれぞれ「吊り戸棚」「床書棚」と呼ぶことに決めました。そんなん、いちいち憶えてられるかい!ということでぼくらもメモを取りました。

いや、それにしてもさすが警察。こんな狭い家でもでも、ほんと舐めるように家中から指紋を探し求めて、時に這いつくばりながら、調べて下さいました。

やがて捜査終了。六人の警官で、およそ三時間ほどでした。手慣れた様子で、六人がとても効率よくテキパキとそれぞれの仕事を進めているのが印象的でした。

大丈夫か?警察

ところがいざ引き上げる段になって、事件発生。

ゼラチン紙を入れるケースの蓋が見つかりません。「あれ?最後に触った奴、誰だ?」ということになり、さっきの一糸乱れぬ手際の良さはどこへやら、動揺した様子で、六人がおろおろしながら、焦ってあちこちを探し始めました。(おいおい、盗難の捜査に来た警察が紛失騒動か??)とちょっと呆れました(笑)十分以上探しても見つからず、結局、ぼくが見つけてあげました。ぼくは警察の蓋を見つけてあげたけど、警察はぼくの盗品を見つけてくれるんだろうか……(苦笑)
これで捜査は終了して、警官の人たちは帰って行かれました。

あ、指紋採取に、到るところに粉がついて、けっこうしつこいのですが、警官の人によると、薄めた中性洗剤で拭くのがが、一番よく落ちるそうです。

ぼくの家は売家を買ってリフォームしたのですが、もともと、ある大工さんが自分が住むために建てた家だったのです。そのため、色々なところにこだわりがあったようで、割られたガラスは、複層なのはもちろんのこと、ちょっと厚手でサイズも特殊な特注ガラスでした。きょうガラス屋さんが来て調べていったのですが、「この厚さのこの大きさの寸法のガラスは作ったことがない」などと恐ろしいことを言いました。「ざっくり、お幾らぐらいですか?」きいても「見積もってみます」と繰り返すばかりで、答えてくれません。どうやら、ガラスが今回の最大の被害になることは間違い無いようです(涙)

呑気に書いてますが、精神的には結構ショックでした。

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